特に説明は必要ないのでいきなり引用。
ぜひ読んでみて下さい。
『えんとつ町のプペル展』初日。14時に会場に行ったのだが、まぁ、散々だった。混雑した時の為に、会場の入り口に、銀行や「みどりの窓口」などで見られるポール&ロープが設置されていたんだけれど、んなもん、混雑した時に設置すればいい。せっかく時間とお金をかけて入り口正面の美術を作り込んだのに、ものの見事に撮影スポットをブチ壊している。「ここ、撮りたい!」と思わせて、Instagramにアップさせて、バズらせようという発想が、脳ミソに1ミリも搭載されていない。接客は0点。スタッフは偉そうに腕を組んで、まるで見張り番のようにお客さんを睨む。忙しいのかテンパってるのか知らねーけど、お客さんの前で、キッチリと忙しい顔を、テンパっている顔を晒しているスタッフもいる。僕は分かるけれど、お客さんからするとスタッフの都合なんて、知ったこっちゃねーよ。会場には音楽を流しておくように伝えたんだけれど、まるで流れていない。ただ、壁に絵を飾って、ただ、お客さんに見させている。その接客には体温のカケラもない。「徹底的に楽しませてやるぞ」という気概がない。でも、これは監督不行き届きで、僕のミスだ。なんとしてでも開場前に現場に着いておくべきだった。あとは、「なんとしてでも面白くしてやろう!」とスタッフに思わせることができていない僕の魅力不足だ。昨日の11時~14時までの間にお越しいただいた皆様、みっともない接客をしてしまって、本当に申し訳ありませんでした。途中、犬の散歩をされていた御夫婦がギャラリーの前を通りかかって、犬を連れて中に入ろうとすると、「ペットの入場は禁止です」と言って、御夫婦を追い返したので、すかさず御夫婦の後を追って、「僕が外でワンちゃんをみてるので、どうぞどうぞ」と中へ入っていただいた。わかってるよ。犬がギャラリーの中で騒いじゃったら他のお客様に迷惑がかかるし、かといって、『犬の面倒をみます』と公にアナウンスしてしまうと、その分の人員を割かなきゃいけない。人件費もかかる。でも、犬を連れて来ちゃったんだよ。ルール上はアウトかもしれないけれど、スタッフの手の空き具合を見れば、全然リカバーできる範囲じゃん。こういうことをすると、「そういう前例を作ってしまうと、そこにつけこんで…」みたいな意見が必ず飛んでくるんだけれど、コッチがまずお客さんを信用せずに、なんで信用してもらえると思ってんだ。で、「犬の散歩」の意味を考えてみろ。高確率で近所の人だよ。それかギャラリーが生活の通り道にある人。「あのギャラリー、とても感じが良かったから、今度の個展もフラッと行ってみよう」と思ってくれるかもしれない、そういう人だよ。そういう人をイチイチ巻き込まないで、いったいどうやって回していくんだ。今の時代、娯楽の選択肢は腐るほどあるんだぜ?一度、自分でイベントを企画してみるといいよ。お客さんに足を運んでもらうのが、どれだけ大変か。チケット一枚売るのが、どれだけ大変か。空席だらけの会場が、どれだけ惨めか。また来てくれたことが、どれだけ嬉しいか。接客の勉強がてら、一度、経験してみるといい。その時、思い知るよ。何の為にルールがあるのか。ルールは守る為にあるんじゃないんだよ。皆を幸せにする為にあるんだよ。だから、ルールが環境(時代)に合わなくなった時はルールを疑い、時に変更しなきゃいけない。なぜなら、大前提として、ルールは人を幸せにする為に存在しているから。あの御夫婦は大急ぎでギャラリーを見て回って、地下一階の物販ブースまで走っていって、販売中の本を全部買ってくださり、「ウチの犬をみてくれて本当にありがとうごさいました!」と僕のところに戻ってきてくれた。「お礼をしなきゃ」と思ってくれたんだろうね。だって、人だから。綺麗事だと思う?だったら、具体的な話をしてやろうか。家族間ではお金は発生しないでしょ?母ちゃんには世話になっているけれど、べつにギャラを払っているわけでもない。でも「ありがとう」という気持ちはあるので、母の日にカーネーションをプレゼントする。当然、母ちゃんがカーネーション代を僕に支払うこともない。隣近所もそうだ。家の前の掃除をしているついでに、お隣さんの家の前も掃除すると、「こないだはありがとうね」とシンガポール旅行のおみやげとかを買ってきてくれたりする。清掃のアルバイト代もいただいていなければ、おみやげ代も払っていない。これらの相手が、遠くにいる全然知らない人となってくると、途端、お金が発生する。お金を存在をさせているのは『距離』だよ。距離が離れれば離れるほど、値段も上がってくる。だけど、今、インターネットで『距離』がどんどん無くなっている。この文章だって、世界中の人が同じタイミングで読むことができる。タイムラグなんてない。つまり、どういうことかと言うと、60億総お隣さん時代だ。皆、ご近所さん。となってくると、お金の価値は当然下がる。お金を使う場面が減るから。反対に何が力を持つかというと『信用』だよ。距離ができたから、信用をお金に置き換える必要があったけれど、距離が無くなってきたから、お金は無くならないとしても優先順位は下がり、そして、また信用の時代に戻る。必ず。子供の頃に、爺ちゃん婆ちゃんが教えてくれた「困っている人がいたら助けてあげなさい」や、「情けは人の為ならず」という言葉が、今さらに、説得力を持っている。クラウドファンディングやオンラインサロンを絡めると、「他人に向けた親切が戻ってくる理由」を完璧に理論立てて説明できるもん。だから、もっと純粋に、目の前の人を楽しませた方がいいし、困っている人がいたら助けてあげた方がいい。とにかく目の前にいる人を幸せにして、そして、顔を覚えてもらった方がいい。必ず返ってくるから。『えんとつ町のプペル展』の初日は祝日ということもあって、800人もご来場いただいた。ありがとうごさいます。今日は平日(なのかな?)なので、落ち着いて見れると思います。是非。【楽天ブックス】『えんとつ町のプペル』(在庫あり)
2016.11.04ににしのあきひろさんのFacebookページに投稿です。
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